サッカーと柔道

先日、テレビでロンドンオリンピック金メダリスト、テディー・リネール選手を指導した元柔道フランス代表監督ブノワ・カンパルグ氏が日本の中学生に指導すると言う番組を見ました。日本の国技である柔道が海外で根をはり家元を打ち破る。そこには、ありきたりの練習方法では無く試行錯誤の末辿り着いた独特の指導方法が有ります。柔道のみならず色々な競技、選手達のコーチをしてきた柔軟な発想力、個の能力を引き出す指導方法。とても興味深い内容でした。

日本とフランスの柔道の違いのコメントで、日本の子供達の基本技術は高くしっかりしているが、戦略、発想力の乏しさから技をかける事が出来ないでいる。型にはまった練習方法では実践で使える技の習得は難しいと、常に実践を意識した練習方法を重視します。相手との駆け引きを常に意識し、柔軟な発想力と素早い判断力を鍛えて行きます。これらすべてがサッカー選手にも当てはまりトレーニング方法までもサッカー選手にも有効な内容でした。番組の最後に強豪中学との練習試合が行われ、負けた選手に対して最後まで諦めず格上の相手に挑み続けた事を褒めていました。負けたことから学ぶ姿勢の大切さや、自分の中の闘争心を出すことによって相手を敬う気持ちが持てる様になると言う、競技の持つ本質を見つめている視点に、育成の核となる部分が見えました。本物の育成者とはこの様な人物なのだと思います。

早くから柔道を練習内容に取り入れているサッカーのクラブチームが有ります。オランダ1部リーグ、エールディヴィジ所属の強豪アヤックスです。あの名選手ヨハンクライフ氏がバルサに移籍する前に所属していたチームです。現在のバルサのサッカースタイルを確立したトータルフットボールを生み出したクラブチームでも有ります。全員攻撃全員守備のスタイルは各選手の柔軟な発想力と素早く的確な判断力が求められます。柔道の本質を見抜いてチームのトレーニング内容に取り入れた視点はすごいな~と感心します。

子育てとサッカー

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