野球の監督と少年サッカーの監督
夏休み最後の週に行われたU12ワールドチャレンジは東京都選抜が準決勝でバルサを破り、決勝でエスパニョールにPK戦で敗れ準優勝でした。限られた練習時間できっちりと結果を残し、選手達にも非常に良い経験になったと思います。
F東の練習の時、今回の東京選抜に選ばれた選手がバルサ相手に戦った感想をみんなの前で話してくれたそうです。
とにかくプレーのスピードが速かったそうです。プレーのスピードが速いと言う事は、判断が速いと言う事でもあり、バルサは特に有名ですが、その様なトレーニングを常にしている訳です。その相手にPK戦ですが結果を残すプレーが出来きた事は素晴らしいと思います。息子にも良い刺激になったと思います。
9月に入り、U18野球ワールドカップが行われています。夏の甲子園で活躍した高校生選抜が日の丸を背負って決勝まで進みました。日本は決勝まで圧倒的な強さで勝ち進んで来ました。スポーツ新聞か何かに今回の大会に来ているアメリカメジャーリーグのスカウトマンのコメントが載っていました。
日本の選手達は全てにおいて抜群の技術を持っている事は確かだ、とした上で全員が同じ様な”型”の野球をする。裏を返せば個性のある選手が少ないと。その理由は高校野球での監督の影響力が強く、選手達をその監督の型にはめ込む育成をしているから、と指摘していました。伸びしろのある選手もある段階から伸びなくなってしまう原因はこの型にはめすぎる傾向が強いからではないのか、と言うコメントでした。
私は野球はほとんど見ていませんが、野球って型にはめても勝てるスポーツじゃないかと思っています。プレー事に間が有り考える時間が与えられ、監督の指示を多大に受けて進んで行く試合は、技術力の高い(器用な)日本人にとって肌に合っているスポーツの一つではないかと思うんです。イチロー選手の特集番組やインタビューなどを見ていると、イチロー選手のトレーニング方法などは日本の守破離の世界をそのまま体現しているな~と思いますし、日本の教育と野球って何となく同じ方向性って言うか延長線上にある様な気がします。
サッカーのコーチも野球と同じ感覚で指導しているな~と思う様な時が有ります。それだけ日本における野球の影響力って大きかったと思うんです。戦後の日本の急成長の陰には野球が有りました。日本におけるサッカーはまだそこまで本質をとらえていないような気がします。型にはめた教え方ではサッカー選手は伸びない事は明らかです。海外で活躍している日本人選手は多くいますが、先日の代表戦でも監督の目を気にしすぎている感じがしましたし、上手くいかないときに、自分たちで変えて行くと言う部分は未だに課題としてあります。型にはめたサッカーが通用するのも始めの時期だけで、大人になり、プロになる事が出来ても伸び悩んでしまうのは、個性を磨くと言う海外では当たり前の事が日本では出来ていない様に感じます。ブロックトレセンでも息子に対し、そこは縦にパスでは無くて、サイドにパスを出すべきだ!と言われたりシュートを打てば今のはパスをするべきだ!とコーチの描いているサッカーを押し付けてくるそうです。それを聞いてからと言うもの、私はブロックトレセンはあまり乗り気ではありません。野球とサッカーは全くタイプの違うスポーツだと言う事を理解出来ていないコーチの下では個性は潰されてしまいます。サッカーでミスをいちいち指摘してこられては、誰だって楽しい訳有りません。
日本が代表レベルで世界と戦えるようになるにはコーチのレベルを底上げするしかない様に思います。
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