LINE

日本へ帰国してから3度目の夏休みが来ます。日本の夏休み期間はアメリカの夏休みと違い、あっと言う間に終わってしまう印象が有ります。日本の様に子供達だけで遊びに出かける、と言う事を息子は日本に来て初めて経験しました。息子にとってはこれが日本で一番楽しいと感じる事なのだそうです。息子以外の友達たちは当たり前の様に自分のスマホを持っており、受験をする子が多い中、塾が始まる前などの時間にラインを使い子供達同士で遊ぶ約束をしています。ラインは散々悩んだ結果、毎日私たちがチェックする、と言う条件で息子の子供携帯を買い替える時まで妻のスマホを貸す事にしました。私自身あまり詳しい事は知らなかったので、職場の若い子に詳しい話を聞いてみました。その子曰く、自分の知り合いで携帯(スマホ)を持っていてラインをしていない人なんていません、と言われました。なので、私がその記念すべき第一号となった訳です。

息子の入っているラインのグループに学校の友達グループがあるのですが、女の子も入っていて殆どが、女の子同士の会話。息子がそれを見る必要が無い会話がほぼ99%以上です。一日に溜まったラインの件数は100を超え、その中からたま~に男の子の友達からの物があるぐらい。息子に聞くとこのグループはほとんど使わないそうですが、たとえそれが自分には関係の無い会話でもグループに入っている以上誰かが使えばこちらにも入って来てしまいます。

たまに子供達同士で口論になる時がありますし、内容にもよりますが、息子の意見を言うのかそれともただ一歩下がってみているだけにするのかは息子の判断。頻繁にラインをやっている子はある程度限られた子で親の干渉を受けていないと言う事が会話や時間帯で分かります。他の子供達の親御さん達が子供のラインをチェックしているかどうか分かりませんが、ラインをチェックする事は、親が子供のプライバシーに踏み込むと言う感覚ですから、親もしっかりと考えなければなりません。いくら子供とはいえ子供の携帯をチェックする事は高学年になるにつれ難しくなりますが、ライン上の会話ややり取りを指導できるのは今だけだと思うんです。なにげなしに使った言葉がある子供からすれば傷つく事も有ると言う事や、相手の気持ちを考えた上でのやり取りなど親が指導しない限り誰にも教わることが無い世界です。大変便利な部分も有りますが、一歩間違えれば危険で影響力の大きい世界です。各家庭で考え方にも違いがあるのでスマホなど持たさずに、全く関知しないと言う事も出来ます。しかし現状を考えるといずれは持つ方向へ向かってしまうと思います。子供のネットのコミュニティーを親にオープンにしている今のうちにある程度の指導をして置くことが必要なのだと思います。息子のラインをチェックしていると、明らかに親の手中から離れている子供達も沢山いると言う事が分かりますし、夜の11時になってもラインをしている子もいます。自分の部屋に閉じこもりベットの中でスマホと向かい合っている姿を想像してしまうと少し悲しい気持ちになってしまいます。

心配事も多いですが、新しい会話方法として、親子でラインをする事も一つのコミュニケーションの形だと思います。本来なら夕食の時やお風呂に入っている時などが子供と会話をする良い機会ですが、皆が皆、その様な時間を取れる訳でもないのが現状でしょう。

息子とラインを使って会話する事の利点は、感情的にならずに言葉を選んで会話が出来ると言う事。私の場合は特に打ち込みが遅く何度かやり直したりする事が多いため言葉を選ぶ時間がとれます。それに、普段は言えない事も打ち込む作業を通して伝えやすくなる時も有ります。良くも悪くも、新しい世界がインターネットにより出現した訳で、人と人の繋がり方も変化していますが、現実社会同様にインターネットの世界でも、きちんとした常識をわきまえて自分の意見を投稿する、と言う事には変わりはないのです。子供にスマホを渡しておけば静かで楽だ、などと思っていたらとんでもない事になってしまいます。インターネットの環境はまだまだ発展途上です。その中を何も知らない子供達が出入りしている事を考えれば学校の教育だけでは抑えきれない部分をきちんと家庭で指導する事は極めて大切な事だと思います。

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