子供の心理

先日行われたU20南米選手権で優勝したアルゼンチン代表のFWジオバ二 シメオネ選手が試合後のインタビューで話していた事がとても興味深かったので、ここで紹介したいと思います。

まず、この名前を聞いてあれっと思う人も多くいると思います。このラストネーム、アルゼンチン、と来たらやっぱりあのアトレティコ マドリッドのシメオネ監督が頭に浮かびます。そうです、この選手シメオネ監督の長男なんです。よく見られる傾向として、親がプロスポーツ選手の子供がプロになると言う事実。兄弟でプロスポーツ選手になると言う事実などから見ても子供は身近な存在の影響を多大に受けて成長すると言えると思うんです。特に親がプロの世界に身を置いていた場合、実際に他の人達が越えられなかったハードルを越えて行った経験をしている親を身近に持つ事は有利であると言えます。これは、技術、体力等の外見的要素ではなく、精神的な部分の内面的要素にカギが有るのだと思います。子供の頃から注目されていた選手でプロになれずにサッカーを止めてしまうのは、一例として、途中で周りのプレッシャーに潰されてしまったり、壁に直面した時に精神的にそれを乗り越える事が出来なかったりと内面的要素の方が大きいと思うんです。その様な時、身近にいる親が良いアドバイスをすることが出来ればスポーツに限らず、その子の人生も大きく変わると思うんです。子供がプロを目指していて壁に直面した時、その親がプロの選手だった場合、やっぱり適切なアドバイスをすることが出来ると思いますが、そうでは無い私の様な親で子供が目指している事の専門的な知識が無くても精神面では大きな支えになる事は出来るので、日々いろいろと模索しているのですが、今回のこのインタビューの記事を読んでハッと思ったんです。

この元プロサッカー選手、現アトレティコマドリッド監督の息子ジオバ二選手が試合後のインタビューで感謝している人を挙げていました。もちろん当たり前の様に親かと思ったら、心理学の専門家に何千回も感謝しなくては、と語っていました。

この記事から私なりにシメオネ親子の関係を読み取ると、父親は今までずーっと現役の選手と監督ですし息子と一緒に過ごす時間は限られていると思います。そんな中その子供がすでにプロとして母国アルゼンチンで活躍し、U20南米選手権の得点王になった事と、この感謝している心理学者の関係は子供を育てる上での重要なカギが見え隠れしている様に思うんです。

どの様な経緯でジオバニ選手がこの心理学者と関わりを持つようになったのか、興味深いところですが、もし、父親であるシメオネ監督が意図的に息子に差し向けたとしたら、これこそプロになるために必要な事はこれです、それどころか子供を育てる上でここさえ押さえておけばOK、と全世界に教えてくれたのも同然の記事だと思うんです。私の勝手な想像から大げさな事を言ってしまいますが、気持ちの持ち方や精神面での強さはやはりサッカー選手に限らず何かを目指しそれを成し遂げて行く道のり(人生とも言う)には絶対に必要とされる心の芯となる部分なのだと確認できた次第です。子育てはここの部分に重点を置いて行けば良い、と言う事です。要は、失敗を恐れずにチャレンジして行ける精神を育む事が子供の自立を促し可能性を最大限に引き出すことへ導く事になる、と言う事だと思うんです。後はこれを実践出来るかどうかです。子供の意思には関係なく親が決めた道を歩ませると言う事は、これとは逆の方向を向いていると言う事です。私もそうですが親の立場からすると、どうしても余計なところまで踏み込んでしまいます。そこをどれだけ手を出さずに親が見守る姿勢を保ちながら踏ん張れるかが一番難しいところだと思います。これを書きながら自身反省しているところです。

この記事を読むきっかけは、アトレティコマドリッド対レアルマドリッドのダービー戦の記事を探していたからなんです。こちらの記事の方に興味があったのですが、息子のインタビューの記事の方にこの様な重要な事を気付かせてもらえて良かったです。それに加えて、サッカーが全世界から愛される所以もやっと分かってきました。このスポーツは失敗を繰り返してゴールに辿り着くと言う、人生と重なる部分が多く、プロ選手になると言う事は、世界中の人達の見ている前で失敗を恐れずにチャレンジし続ける姿をさらけ出し見ている人々に勇気や感動を与える事が出来るスポーツなのだと思いました。良く昔の名選手達がサッカーは人生そのものだと言うのも分かります。

ちなみにこの試合、4-0と言う結果はサッカー界に少なからずの衝撃を与えたと思います。選手層からすればいつの時代も不利な試合になるレアルマドリッド相手に4-0の結果は、このシメオネ監督の名をまたサッカー界に轟かした一戦になったと思います。これと同時に掲載されていた息子の優勝インタビューにはなにか目には見えない力がそうさせている様に感じました。やっぱり、チョット大げさかな?

子育てとサッカー

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